【活動報告】3.11ミヤラジ特番レポート<前編>

【活動報告】3.11ミヤラジ特別番組「外国人住民と災害に備えるラジオ」放送!13:00~14:55

今年も3.11に合わせてミヤラジと連携し、2時間番組を放送しました。今回は、13年前の震災発生当時を振り返りつつ、「今」考えていることについて語り合いました。前編、後編の2回に分けてお届けします。

【前編】

前半の出演メンバーは、ネパール語ラジオ「いち・に・サントス!」でパーソナリティを務めているサントスさん、タイ語ラジオ「エビサーパークイ~クンさんと話そう~」でパーソナリティを務めているラタナポンタナノンさん(クンさん)です。

はじめに、3.11東日本大震災が発生した時のことを振り返り、「なにが怖かったか」についてお話を聞きました。

・タイ人の中には、避難所に行っても言葉が通じない、日本人に受け入れられないと思っていた人が多かった。車中泊を続けていた。

・メンタルが落ち込んでしまう人も多かった。不安が大きくなり、母国に一時帰国したくても、パスポートやビザの問題(※)があって簡単ではなかった。

(※補足:パスポート等の書類紛失、一時帰国のために所定の手続きが必要など)

・ネパールは地震がない国。「避難」という言葉自体がわからなかった。

・どうすればいいか何もわからない、逃げるのか逃げないのか。行動すればいいのか、しない方がいいのか。

続いて、当時、周囲にいた日本人のことはどう見えていたのかを聞きました。

サントスさんは、地震発生時は電車の中で移動中だった。皆パニックではあったが、行動は同じだった。ネパールでは避難訓練はない。皆の行動をまねていただけで、どうすればいいか知っていたわけではなかったが、日本人の皆さんには分かっていて当然という感じがあり、とても不安だった。不安な表情だったからか、ある学生が英語で話しかけてくれて、本当に助けられた。

クンさんや他のタイ出身の方は、マンションやアパートに暮らしている人、一軒家に住んでいる人のどちらであっても、近所の日本人に声をかけたり、かけられたりした人は少なかった。日本語があまり話せないため、日本人に嫌がられると思っている人も多かった。タイ人のネットワークを通じて、一軒家に住んでいるタイ人の家など少しでも安全そうな場所に集まったりしていた。

こういったことから二人が考える「自分たちが今、すべきこと」は、

・基本的には日本語をもっと勉強すること。

・普段から近所の人とも交流しよう

・情報をどうやって得るのか準備しておこう

前半の最後に、今年の1/1に起きた能登半島地震について、お話を聞きました。

・タイ出身者のコミュニティでは、日本各地にあるタイ人NPO団体が呼びかけ合って、被災地へ寄付を送った。

・ネパール出身者のコミュニティでは、寄付金を送ったほかに、2回の炊き出しを行った。炊き出しではネパールカレーをふるまった。

・タイ人やネパール人の被災者がいたからではない。実際知り合いなどにも被害を受けたタイ人、ネパール人はいない。

・外国人と日本人ということではなく、同じ住民として、お互い様、助け合いの気持ちで協力した。

<前半のまとめ>

災害時の備えて普段から交流することは本当に大事なことだということを再確認しました。

同じ栃木県民、宇都宮市民。お互いのルーツを尊重した上で、名前で呼び合える関係になれたら本当にうれしい。と皆で深くうなずき合いました。

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